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1. なぜ「資料」がフランチャイズ成功の鍵なのか?
1-1. 資料が加盟希望者の判断を左右する理由
フランチャイズビジネスにおいて、資料のクオリティは“第一印象”を決定づける重要な要素です。加盟希望者がまず目にするのは、ウェブサイトか、説明資料か、あるいは資料請求後に送られてくるPDFです。ここで得られる情報と印象が、その後の説明会参加、面談、そして加盟決断にまで大きく影響します。
特に近年は、副業ニーズや脱サラ志向が高まっていることから、「このビジネスは信頼できそうか?」「自分にも再現可能か?」といった視点で資料を精査する傾向が強まっています。つまり、ただの会社案内や商品パンフレットではなく、\・\・投資価値のあるビジネスモデルかを検討するための“事業提案資料”\・\・として、プレゼン資料の位置づけが変化してきているのです。
資料のクオリティが低いと、「説明があいまい」「ビジネスモデルが不明瞭」「怪しい」「古臭い」といった印象につながり、即座に検討候補から外されてしまうケースも。逆に、見やすく構成された資料や、丁寧にロジックが組まれたプレゼン資料は、「この本部は信頼できそうだ」「分かりやすくて好感が持てる」と前向きな印象を与えます。
1-2. 信頼される本部の共通点は「資料力」にあった
実際、フランチャイズ本部として急成長しているブランドの多くが、早期の段階から プロ仕様のプレゼン資料やPDF資料 を用意しています。たとえば、無人販売ビジネスやピザ業態で人気の「ピザーラFC」などは、資料内で事業の収益性やロイヤリティ体系、実績オーナーのインタビューなどを明確に提示し、加盟希望者の信頼を勝ち取っています。
また、現在では多くのフランチャイズ本部がWebマーケティングに注力しており、LPや資料請求フォームからスムーズにPDFを送付する仕組みを構築しています。しかし、そのPDFの内容がテンプレート丸写しであったり、数字や写真が不足していたりすると、逆効果になることも。つまり、「資料の存在」ではなく、「資料の質」が問われる時代なのです。
特に資料に含まれるべきは、以下のような項目です:
・ ビジネスモデルの仕組み(図解での説明)
・ 初期費用・ランニングコストの内訳
・ ロイヤリティと利益率の実例
・ 実績オーナーの声(写真付き)
・ 他社比較や競合優位性
さらに、デザイン面でもプロの手が入ったような統一感や、フォント・余白の取り方まで配慮されている資料は、加盟希望者の「信頼残高」を高めます。
こちらで、ピザーラをはじめとする人気ブランドのFC資料の実態について詳しく紹介しています。
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2. フランチャイズ資料の基本構成とは?
2-1. 加盟希望者向け資料に最低限入れるべき情報
フランチャイズ募集における資料作成の第一歩は、「何を伝えるべきか」を明確にすることです。加盟希望者が求めるのは、華やかなスローガンや抽象的な表現ではなく、 開業後に収益が出せるか、どのような支援を受けられるか といった、実用的で判断材料になる情報です。
特に初期段階で送付するPDFや資料には、次のような情報が必須です:
・ 事業の概要:業種・サービス内容・差別化ポイント
・ ビジネスモデルの仕組み(1店舗での運営モデル、売上構成など)
・ 加盟条件:初期費用、ロイヤリティ、契約年数
・ サポート内容:開業前研修、マニュアル、SV体制
・ 実績:既存店舗の年商・月商、利益率
・ 加盟までのステップ:資料請求→面談→契約→研修→開業
・ よくある質問への回答
これらはすべて、 読み手が「自分にできるか?」と判断する材料 になります。数字がない資料や、抽象的な言葉だけの構成では説得力がありません。
2-2. プレゼン用・資料請求用で変えるべき構成ポイント
フランチャイズにおいては、資料は大きく2種類に分けられます。それが「資料請求用(PDF送付用)」と「説明会用(プレゼンテーション資料)」です。それぞれの目的が異なるため、構成も変える必要があります。
・ 資料請求用PDF → 加盟検討のための“読み物”
・ プレゼン資料 → 対面・オンラインで“説明するためのスライド”
資料請求用のPDFは、読みやすさと情報量が重要です。見出し・小見出しで構成を整理し、余白を活かして1ページ1テーマで展開すると効果的です。パワポなどのテンプレートよりも、Word→PDF化の方が読みやすい場合もあります。
一方でプレゼン用スライドは、 1枚1メッセージ が原則。スライドに文章を詰め込むのではなく、\・\・話す内容の補足となるビジュアル要素(図・写真・箇条書き)\・\・が中心になります。
どちらも同じ資料を使い回すのではなく、 目的別に使い分けることで加盟率が大きく変わる ことを意識しましょう。
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3. 加盟希望者が最初に見る「資料請求PDF」の作り方
3-1. 読まれるPDFに共通する3つのポイント
加盟希望者が最初に手に取る資料は、多くの場合PDF形式で送られる「資料請求ファイル」です。ここで読まれずに終わってしまえば、いくら良いビジネスでもチャンスを失うことになります。
読まれるPDFには、以下の共通点があります:
1. 冒頭の掴みが強い
「なぜこのビジネスが今注目されているのか」「どんな人に向いているのか」を、1ページ目で伝える工夫が必要です。
2. 収益構造が明確
売上、利益、コストの関係を図や表で示し、「どれくらい儲かるのか」がひと目でわかる構成にします。
3. “自分ゴト化”しやすい事例がある
「自分と似た境遇の人が成功している」と感じさせるインタビューや事例紹介があると、読者は自分に置き換えて判断しやすくなります。
また、PDFにはナビゲーションとしての「目次」があるとさらに効果的です。読者が必要な情報だけをすぐ見つけられる構造にしておきましょう。
3-2. PDFで差がつくレイアウトとデザインの工夫
内容がどれだけ優れていても、見づらいPDFでは加盟希望者に届きません。そこで重要なのがレイアウトとデザインです。
・ 余白と行間をしっかりとる
・ 見出しと本文にコントラストをつける
・ 色は3色以内に抑える(アクセントカラー含め)
・ フリーフォントより信頼性のある明朝・ゴシック系を使う
・ 写真はオーナー本人、実店舗、研修風景などリアルなもの
といった要素に配慮すると、「丁寧に作られた資料」という印象を持たれ、 加盟への信用度が高まります。
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4. フランチャイズ説明会用プレゼン資料の作成法
4-1. スライド構成の黄金パターン【10枚以内で伝える】
説明会で使うプレゼン資料は、スライドの枚数を「10枚前後」に絞るのがベストです。長すぎると聞き手が疲れ、短すぎると情報が足りません。
効果的な構成は以下のとおりです:
1. 挨拶と会社紹介(1枚)
2. 社会的背景・市場の魅力(1枚)
3. ビジネスモデルの概要(1枚)
4. フランチャイズの収益構造(1枚)
5. 加盟条件・初期費用(1枚)
6. 開業支援・研修内容(1枚)
7. 実績紹介・オーナー事例(1枚)
8. 他社比較・強み(1枚)
9. 加盟までの流れ(1枚)
10. 質疑応答・クロージング(1枚)
4-2. パワポ初心者でも伝わるプレゼン資料の作り方
初心者がやりがちなミスは、「情報をスライドに詰め込みすぎる」こと。スライドは 話すための補助ツール であって、読み物ではありません。
以下の点を意識しましょう:
・ スライドは1ページ1メッセージ
・ アニメーションは控えめに
・ 写真は実店舗・実オーナーのものを使用
・ フォントは大きく(24pt以上が目安)
また、実際のプレゼンでは話す練習を3回以上してから臨むことをおすすめします。
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5. よくある失敗例と改善ポイント
5-1. 情報過多・抽象的すぎる資料は逆効果
「何を言いたいのか分からない」——これは最悪の評価です。実際に多くのFC資料で見られるのが、「情報が散漫」「売上と費用の記載が曖昧」「どんな人が向いているのか不明」といった構成ミス。
改善するには、「誰に・何を・なぜ伝えたいのか」を明確にし、見出しと本文に一貫性を持たせることが重要です。
5-2. 「数字が弱い」「写真が少ない」プレゼンは信頼を落とす
数字と写真は“信頼”の裏付けです。
例えば「月商300万円、営業利益60万円」と書かれた実績があるだけで、加盟希望者の目の色が変わります。また、実際のオーナーの写真が1枚あるだけで、「このビジネスは本当に存在している」と実感できます。
逆に、数字の裏付けがない資料や、人物が一切登場しない資料は、加盟希望者から「怪しい」「机上の空論」と思われてしまいます。
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6. 他社フランチャイズのプレゼン資料を研究しよう
6-1. 有名フランチャイズの資料構成を徹底分析
フランチャイズ募集において、プレゼン資料は単なる説明ツールではなく、加盟希望者の「決断」を後押しする重要な営業資産です。だからこそ、他社がどのような構成・表現・設計で資料を作っているのかを研究することは、資料精度の向上に直結します。
たとえば、飲食業界で知られる「コメダ珈琲店」のフランチャイズ資料では、冒頭にブランドの歴史と理念を掲載し、その後に店舗数・売上推移・顧客満足度といった実績データが配置されています。これにより「安心感」と「実績」を同時に訴求しており、加盟検討者に対するインパクトが抜群です。
また、「トライプラス(家庭教師のトライ)」の教育系フランチャイズ資料では、対象年齢や学習スタイルなどの情報がカラー図表で整理されており、非常に視覚的で分かりやすい構成になっています。このようなデザインは、未経験者や保護者層にも伝わりやすく、親近感を持たれやすい特徴があります。
業界トップクラスの企業は、単にブランド力が強いだけでなく、「情報の出し方」にも計算された工夫が込められているのです。これらの構成やビジュアル要素は、自社資料の改善のヒントになります。
6-2. 真似すべき資料の特徴とNG事例
では、どのような資料の構成・表現を「真似すべき」と言えるのでしょうか? 以下に、成功しているフランチャイズ本部の資料によく見られる共通点を紹介します。
・ ● 実績データを視覚的に示している(グラフ・表)
・ ● 加盟者の声やインタビューを掲載している
・ ● 収益モデルが簡潔に理解できる図がある
・ ● 開業までのステップが具体的に描かれている
・ ● フォント・色使い・構成に統一感がある
逆にNG事例として多く見られるのは、「文字だらけのPDF」や「高解像度の写真がない資料」「数字の根拠が示されていない収支表」などです。資料を見た瞬間に「古臭い」「分かりにくい」と感じられるものは、資料請求者の不安や疑念を招く要因となってしまいます。
また、ロイヤリティや初期費用について不明瞭なまま記載されている資料も要注意です。加盟希望者の立場に立って、不安要素を極力なくす構成こそが、信頼される資料の条件です。
たとえば、「スタジオアリス」や「ホワイト急便」などのプレゼン資料では、数字の出し方や収益モデルに対して明確な説明があり、「加盟後の姿」がイメージしやすくなっています。
さらに、資料は単体で完結するのではなく、プレゼンや説明会での「話し方」と一体になって効果を発揮するため、プレゼン資料と配布資料の構成を分けて考えることも重要です。
こちらで、フランチャイズ資料に求められる具体的要素について詳しく紹介しています。
競合がどのようにプレゼンしているかを知り、自社資料に取り入れることで、加盟希望者の興味を確実に惹きつけることができるようになります。まずは、他社のプレゼン資料を徹底的に分析するところからスタートしましょう。
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7. 加盟金・ロイヤリティの伝え方と注意点
7-1. 数字のインパクトより「根拠」と「回収見込み」が重要
フランチャイズのプレゼン資料では、加盟金やロイヤリティなどの費用を明記することが必須です。しかし、単に数字を提示するだけでは加盟希望者の納得感は得られません。むしろ「なぜその金額なのか」「投資回収までの道筋はどうか」といった“根拠と未来”の説明が非常に重要になります。
たとえば、ロイヤリティ5%と提示するだけでは高いか安いか判断できません。しかし、「広告支援・SV派遣・マニュアル提供などに月10万円以上の価値がある」と示せれば、費用対効果の納得感が生まれます。
また、加盟金についても、「本部の設備・研修コストに充てられるもの」や「初期導入支援の実費」として説明すれば、単なる“取りっぱぐれ防止”の費用ではないことが伝わります。数字の裏にあるロジックと価値を、グラフや図解で補足するのが効果的です。
7-2. 誤解されやすいコスト表現を避ける工夫
もうひとつ重要なのが、「見た目の安さ」や「初期費用ゼロ」の打ち出し方です。最近は「加盟金0円」「保証金不要」などの訴求をする本部も増えていますが、資料ではその代替的な費用(例:仕入義務・研修費・毎月の手数料など)も明記すべきです。
特に「0円開業」を掲げながら、初月の仕入れ費や宣伝費が高額だったり、機材購入が実費の場合などは、後々のトラブルに繋がる可能性も。すべての費用項目を表で一覧化し、「何にどれだけかかるのか」を可視化しておきましょう。
加盟者との信頼関係は、費用の「隠しごとをしない姿勢」から築かれるのです。
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8. FCモデルの「収益構造」を視覚的に伝える方法
8-1. 売上モデル・利益シミュレーションの見せ方
フランチャイズの説明資料で加盟希望者が最も気にするのが「儲かるのか?」という収益性です。その判断材料として有効なのが、売上・利益のモデルケースやシミュレーションです。
ここでは、実際の1店舗のモデルケースとして「月商150万円、原価率30%、人件費25%、ロイヤリティ5%」というような具体的な数値で、月間・年間の損益をシンプルに一覧化しましょう。
さらに、繁忙期・閑散期の変動や、立地による収益差などを示すことで、ただの理想値ではないことを伝えられます。「都心駅前立地」「郊外住宅地型」などのパターン別に提示するのもおすすめです。
8-2. 図解で伝えると理解が10倍深まる理由
数字の羅列だけでは、加盟希望者にとって理解しにくいものです。そこで有効なのが、図やグラフを用いた可視化です。
たとえば、円グラフで「収益分配の構造(売上に対する原価・人件費・ロイヤリティなどの割合)」を示したり、棒グラフで「月次の収支推移」「黒字化までの月数の目安」を見せたりするのが効果的です。
特に、フランチャイズ経験のない人にとっては、感覚的に把握できる図解があることで、一気に安心感が高まります。「利益が見込める構造になっている」ことを、視覚で訴求できるのが最大のポイントです。
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9. 教育・飲食・無人販売など業種別の資料例
9-1. 教育系FC(プログラミング教室など)の見せ方
教育業界のフランチャイズ、とくに子ども向けプログラミング教室や英語塾などでは、「保護者の安心感」がキーポイントとなります。
資料では、「学習内容」「教材サンプル」「講師研修の流れ」「安全対策」「保護者対応マニュアル」など、運営面のソフト情報が重視されます。単に売上モデルを示すのではなく、「どんな理念を持って運営しているか」を見せることで、志のある加盟希望者を引きつけられるのです。
また、習い事系FCでは月謝設定や生徒数あたりの収益構造を明示し、「1教室あたりの収益イメージ」をグラフで示すことも有効です。
9-2. 飲食・小売系で使える収益構造スライドの作例
一方で、飲食や無人販売などの物販系FCでは、「1日あたりの来店客数」や「1客単価」「回転率」などの数値が重要視されます。
たとえば、ラーメンフランチャイズなら「昼・夜のピーク分布」、ベーカリーなら「曜日ごとの売れ筋傾向」など、現場に即したデータを資料に載せることで現実味が出ます。
また、イートイン併設・テイクアウト専用・自販機展開などのモデル差異もあるため、「複数モデルの比較資料」を一括で提示できると効果的です。
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10. 説得力が増す「事例」と「オーナーの声」の活用法
10-1. 数字よりリアルな声!成功体験の効果的な紹介方法
プレゼン資料において、収益やシミュレーションと同じくらい重要なのが「実際の成功事例」です。特に、フランチャイズに不安を抱えている検討者にとって、実在のオーナーの声ほど信頼を得られる要素はありません。
「元サラリーマンで未経験からスタート」「夫婦2人で地元に密着した教室を運営」などのストーリーは、数字だけでは伝わらない“人間味”を訴求できます。文章だけでなく、顔写真・簡単なプロフィール・動画リンクを載せると説得力が増します。
10-2. 事例ページで「自分もできそう」と思わせるテクニック
資料のなかで、事例紹介をただ羅列するのではなく、「共感」「模倣」「理想像の提供」の3点を意識すると効果が上がります。
・自分と似た境遇の人(主婦、脱サラ、60代など)
・地域性(都市部・地方・郊外など)
・働き方(副業型、フルタイム型など)
これらの“属性”ごとに事例を整理することで、「自分でもできそう」という感情を引き出せます。事例紹介は、フランチャイズのハードルを下げ、心理的障壁を取り除く最良の武器となるのです。
こちらで、フランチャイズにおける資料構成やプレゼン資料づくりの実例について詳しく紹介しています。
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11. プロ仕様に見せる資料デザインの基本
11-1. 色・フォント・写真で「信頼される資料」に格上げ
フランチャイズプレゼン資料を見た瞬間、加盟希望者が最初に抱く印象は「デザイン」です。特に脱サラや独立を検討している層は、複数ブランドを比較しており、見た目が洗練されているかどうかで“信頼できる本部か”を直感的に判断しています。
まず配色は、ブランドのコーポレートカラーを基調にしつつ、過剰にカラフルにしないのが鉄則です。ベースカラー(白・グレー)に加え、アクセントカラーを1〜2色以内に抑えると視認性が高まり、資料全体が落ち着いた印象になります。たとえば、飲食フランチャイズなら「赤×黒」で食欲と力強さを表現、教育系フランチャイズなら「青×白」で信頼感と誠実さを演出するなど、業種に合わせた配色戦略が有効です。
フォント選びも重要です。読みやすさを重視し、ゴシック体(メイリオ、Noto Sans JPなど)を基本に、見出し部分には少し太めのフォントでアクセントをつけるとメリハリが出ます。明朝体は読み手に高級感を与える一方、スマホ閲覧では潰れてしまうケースもあるため、PDFで配布する場合はモバイル最適化も視野に入れましょう。
また、写真の使い方で資料の質が大きく変わります。実店舗の写真や開業オーナーの笑顔、説明会の様子など、現場感のある素材を積極的に使用することで信頼性がぐっと高まります。逆に、フリー素材に頼りすぎたプレゼンは「使いまわし感」が出てしまい、信頼を損なう恐れがあります。
11-2. テンプレートを使ってデザインに差をつける方法
資料作成に自信がない場合でも、最近ではプロ仕様のテンプレートが多数公開されています。たとえば「Canva」「Googleスライド」「PowerPointテンプレートサイト」などには、フランチャイズ向け資料に応用できるプレゼンデザインが豊富に揃っています。
これらのテンプレートは、デザインの構成がすでに整っており、文字と画像を差し替えるだけで「プロが作ったような」資料が簡単に完成します。特に、Canvaでは日本語フォントにも対応しており、資料請求用のPDFだけでなく、SNS掲載用の1枚スライドなども統一感を持たせて作ることが可能です。
デザインテンプレートを使用する際の注意点としては、「テンプレートのまま使わない」ことです。特に差別化が求められるFC資料においては、レイアウトだけを参考にし、自社の強みや独自性がきちんと伝わる内容へカスタマイズすることが重要です。
たとえば、他社と違って「副業向けモデルに強い」「開業初期のリスクが低い」など、プレゼンで訴求したい要素がある場合は、それを強調するページを1枚加えることで、テンプレート資料が“オリジナル提案書”へと昇華します。
資料のクオリティを高めたい方は、以下のような参考ページも活用するのがおすすめです。
こちらで、フランチャイズにおけるプレゼン資料や契約準備に関する具体的ノウハウを詳しく紹介しています。
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12. 「伝わる資料」にするための文章の書き方
12-1. 難しい言葉は要注意!わかりやすい文体の鉄則
フランチャイズのプレゼン資料は、つい専門用語や難解な言い回しを使いがちです。ですが、読む相手は必ずしも業界に精通した人とは限りません。特に初めて資料請求をした一般の方や、異業種から脱サラを検討している方にとって、専門用語の多用は大きな壁になってしまいます。
そこで意識したいのが「中学生にもわかる文章」を目指すこと。たとえば、「ロイヤリティ制度に基づく収益分配方式」ではなく、「売上の一部を本部に支払う仕組み」と表現するなど、シンプルな日本語で置き換えるのがコツです。
また、文体は「です・ます調」で統一し、1文を長くしすぎないこともポイント。1文40文字以内を意識し、読点「、」は2つ以内に抑えると、読みやすさが格段に上がります。難しい漢字にはふりがなを付けたり、用語には簡単な注釈を添えたりする工夫も有効です。
12-2. キャッチコピーと見出しで印象に残す方法
人は「最初に見た言葉」で印象を決めます。つまり、プレゼン資料の中でも、各ページ冒頭にあるキャッチコピーや大見出しは非常に重要です。
たとえば、「圧倒的な利益率」「90%が黒字運営」「週3日で経営可能」など、数値や強みを前面に出した見出しは強力です。ただし、誇張にならないように事実ベースで伝えることが前提です。
また、見出しごとに読者の心理状態を意識した設計にすると、より伝わる資料になります。たとえば「なぜ儲かるのか?」「どんな人が成功しているのか?」「開業までに何をするのか?」といった具体的な問いかけ形式にすると、自然と読み進めてもらえます。
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13. プレゼン資料と配布資料の使い分け戦略
13-1. 説明会で使うスライドと配布資料は別物!
多くのフランチャイズ本部が陥りがちなミスのひとつが、「スライド=配布資料」として同じ内容を用意してしまうことです。しかし、プレゼン用のスライドは“話すための資料”、配布資料は“読ませるための資料”であり、目的が異なります。
プレゼン用スライドでは、文字は極力少なくして図や写真を多用することで、話す内容に集中させる工夫が求められます。一方で、配布資料は読者が後から見返しても内容を理解できるよう、説明文や注釈をしっかり入れる必要があります。
つまり、スライド資料は「補助資料」、配布資料は「主資料」と捉え、それぞれを別途設計することが加盟希望者の理解と納得を高める鍵となります。
13-2. 営業現場で刺さる「2段階資料戦略」とは?
営業現場や資料請求対応では「2段階資料戦略」が有効です。第1段階として、概要を簡潔にまとめた「エントリー資料(A4・2~4ページ程度)」を用意し、初回タッチポイントで渡します。これはPDFでメール送信することも想定しましょう。
そして第2段階として、契約検討フェーズに入った段階で「詳細プレゼン資料(20~30ページ前後)」を提示するのです。こうすることで、興味の段階に応じた情報提供が可能になり、営業効率も上がります。
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14. 無料テンプレート・ツールを活用する
14-1. Canva・Googleスライドで簡単にプレゼン作成
資料作成に慣れていないフランチャイズ本部にとって、最初のハードルが高いのがデザイン面です。そこでおすすめなのが、無料で使えるプレゼン作成ツール「Canva」や「Googleスライド」です。
Canvaはデザイン初心者でも扱いやすく、プレゼン用のテンプレートも豊富。写真やイラスト、図解パーツも充実しており、視覚的に訴求力のある資料を短時間で作成可能です。
GoogleスライドはPowerPointに近い操作性でありながら、クラウド保存により複数人での同時編集も可能。社内での共有・校正もスムーズに行えます。
どちらもPDF形式での出力が可能なため、そのまま配布資料として使用できるのも利点です。
14-2. PDF化・クラウド共有などの配布手段まとめ
資料はPDF形式にすることで、どんな端末でもレイアウトが崩れず閲覧できます。特にフランチャイズ資料では、スマホで閲覧されることも多いため、A4横型で作成するとより見やすくなります。
また、DropboxやGoogle Driveを活用すれば、URLを送るだけで資料共有が可能です。URLに有効期限を設けたり、ダウンロード制限をつけたりすることもできるため、セキュリティ対策にも役立ちます。
さらに、ChatworkやLINE WORKSなど、加盟希望者と直接やりとりするチャットツールと組み合わせれば、スムーズなやりとりが可能になります。
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15. 加盟率を高める「資料請求後フォロー」の工夫
15-1. メール・電話・セミナーで次アクションへ導く方法
資料請求がゴールではなく、そこからのフォローこそが勝負です。多くの本部が陥りがちなのが、資料送付後に“放置”してしまうこと。これではせっかくのリードも無駄になってしまいます。
フォローの第一歩は、資料送付後3日以内のメール。その際には、「資料の内容で気になる点はありませんでしたか?」「ご不明点はお気軽にご相談ください」といった問いかけを加えるのが効果的です。
その後、1週間以内に電話フォローやオンライン個別相談、またはオンライン説明会(Zoomなど)への案内を行うことで、アクション率が大きく向上します。人は何か“誘い”がなければ動かないもの。丁寧な導線設計が加盟率を左右します。
15-2. 資料請求者が「動きたくなる」一言とは?
「最後のひと押し」は非常に重要です。効果的な一言としては、「今月中に申し込んでいただいた方限定の特典があります」「個別相談では未公開の収支モデルをご紹介します」など、“今動く理由”を明確に伝えると効果的です。
また、プレゼン資料やメールの最後に「たった30分で疑問が解決する個別相談を実施中!」と書くだけでも、行動のきっかけになります。
こちらで、フランチャイズ加盟希望者への資料対応ノウハウについて詳しく紹介しています。
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